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水とアルコール

体には欠かせない”水” 適度が大切な”アルコール”

<水>
水は体の中にどのくらいあるの?
体の2/3の量 約65%は水でできています。

体内で水は体液として 細胞の中に細胞内液として2/3が 細胞外に血液のような細胞外液として1/3が存在します。

細胞外液にはナトリウムや塩素などが 細胞内液にはカリウムなどが溶けています。

水は 生物体にとって必要不可欠な成分で 生物体を構成する細胞はみんな水を含んでいます。

体の中での水の役割は 血液やリンパ液などの体液の濃度やホルモン分泌の調節をはじめ 発汗によって体温調節などの働きをしています。
また栄養分を運搬したり いらなくなった老廃物を排出したりするのも水の重要な役目です。 

それだけに 水を失ってしまうと障害や疾患が現れ 体重の10%の水が失われると 人間は不快感を感じ 20%の水が失われると死んでしまいます。

このように 水は 生理的に重要な働きをしているため 失われた分は 補給が必要です。

一日に 出納される水は約2500ml程度です。

口から入る水以外に 体内でおこなわれる種々の代謝によって酸化水として生成されています。

取り込まれる水の内容は おおよそ次のとおりです・・・・・


飲料水 1000ml
食べ物 1150ml
酸化水 350ml


排出される水は その日によって 飲料水や食べ物の量が異なるので それによって違いがありますが・・・おおよそ次のようになります。


尿 1500ml
呼気 500ml
皮膚から 400ml
糞便 100ml


もし 取り込まれる水の量が 体に必要な量に満たないと 細胞や血液から水が取られるので 危険な状態に陥ります。(脱水症)

ふつうの状態では 飲料水や食品から一日に約2000ml程度の水分を取り込む必要がありますが どんなに少なくとも500mlの水は摂取が必要です。

体の水分が足りなくなると?
体内の水分が不足する原因は 激しいスポーツ後や炎天下作業 発熱などでの多量の発汗・下痢・利尿の促進・出血多量・水分不足・アルコールの多量摂取などがあります。

体内水分が不足すると 体は 口の中が乾いたり 唾液の分泌が減ったりして 喉がかわいた状態が生じ 水分の補給を要求します。

しかし 高齢になると 水分が不足した状態でも 口渇感を強く覚えなくなるので注意が必要です。

血液の80%は水分で 水分が不足すると血液がネバネバして流れが悪い状態になり循環器疾患を引き起こしやすくなるので お風呂上がりやたくさん汗をかくスポーツの前後などに水分を補給するなど体内で水分が不足しないように注意することが必要です。





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<アルコール>
口から入ったアルコールはどうなるの?
お酒の本体は アルコールと水です。

アルコール(正確にはエチルアルコール)は胃や十二指腸で大部分が吸収されます。

胃では 胃壁の粘膜から20%くらいが短時間で吸収されますが のこりは食べ物などに混ざって 小腸から除々に吸収されます。

吸収されたアルコールは 血液に溶け込み 門脈を通って 肝臓に送られます。

アルコールのおよそ90%くらいは 肝臓で アルコール脱水素酵素(ADH)(80%)とミクロゾームのエタノール酸化系(MSOS)(20%)の働きによってアセトアルデヒドに分解され さらに肝臓のミトコンドリアにあるアセトアルデヒド脱水素酵素(ALDH)によって酸化され 酢酸に変わります。

酢酸は 血液に送り込まれ 体内で 水と炭酸ガスに分解され 水は腎臓から炭酸ガスは肺から体外に排出されます。

肝臓の代謝のスピードには個人差がありますが 体重60kg~70kgの人で一時間に7g~10g程度と言われています。

アルコールの含有量は ビール大瓶一本 ウィスキーのダブル一杯 日本酒一合が23gくらいで 約3時間で代謝されます。

しかし どんどん飲み続けると 肝臓の能力にも限界があるので アルコールは肝臓を通り抜け 体内をグルグルと駆けめぐり また肝臓に戻ってくる物もあれば 腎臓・胃・小腸などでアセトアルデヒドや酢酸に変わるものもあります。

ある程度の時間がたてば アルコールの98%が分解され 残りはアルコールのままで息の中や尿の中に排泄されます。


お酒に強い人と弱い人・飲んではいけない人
アルコールから分解された アセトアルデヒドは毒性が強く 顔面紅潮・頭痛・吐き気・頻脈などの不快感を起こします。

この不快な症状は アセトアルデヒドの酸化によって酢酸になると消えますが 人によってはアセトアルデヒドの処理能力に大きな差があり お酒をまったく飲めない体質の人もいます。

アセトアルデヒド脱水素酵素は5種類ありますが アルコール処理のほとんどは 1型と2型でおこなっています。

この中で 2型(ALDH2)は 血中アルデヒド濃度が低い時に働く酵素ですが 日本人の約半分くらいが この酵素の活性を持っていません。

すぐ赤くなり 不快になる人は この2型(ALDH2)の活性を持たないためです。

2型の活性がないと ある人に比べて 同じ量を飲んでも アセトアルデヒド濃度が10倍以上も高くなると言われます。

これは 欧米人にはほとんどみられず 日本語の「上戸」「下戸」は欧米人には当てはまらない言葉です。

また 女性は男性に比べて 体重も軽いので アルコール処理能力に差が生じます。

それに加えて 女性ホルモンは アルコールの分解に影響を及ぼし 肝臓でアルコールを分解する酵素(アルコール脱水素酵素・ミクロゾーム・エタノール酸化系)の働きが 生理前には女性ホルモンによって阻害されるのでいつもより酔いが速くなります

高齢者は アルコール代謝能力機能も低下してくるので 飲酒量は減らす必要があります。

薬を飲んでいる人は 薬は薬の種類によっても違いますが アルコールも薬も 肝臓で代謝されるので アルコールが一緒に入ると薬がその分代謝されなくなるために 長時間体に影響を与えることになります。
薬は飲むタイミングが決められているので アルコールによって狂うと体に予期せぬ影響を与えかねません。
とても危険ですから 薬と一緒に飲まないようにして下さい。

妊娠中の飲酒は 胎盤を通じてアルコールが入り込み 胎児にもアルコールを飲ませることになるので 生まれてくる子供の知能障害・発育障害・奇形などの危険性にもつながります。
また早産や分娩異常も起きやすくなります。
授乳中の飲酒は 母乳を通じてアルコールが赤ちゃんの体に入るので 飲むことはいけません。

未成年者の飲酒は 成長期の心と体に大きな影響を及ぼします。
まだ 脳の働きが未発達な時期に飲むと 脳の発育に影響を与えてしまいますし アルコールの処理能力も成人に比べて弱いので酔いも速く内臓器官にも大きな影響を及ぼします。
年齢が低い時期から飲み始めると アルコールの依存症にもなりやすくなります。
若いときは 無茶な飲み方もしやすいため 「急性のアルコール中毒」の危険性も高くなります。


アルコールの影響は?
 
まず 胃の粘膜から水分を奪い 粘膜を荒らします。
少量のアルコールならばそれほどでもありませんが 強いお酒を飲むと現れます。
アルコールは 胃の働きを抑制するためむかつきや嘔吐の原因のひとつになります。

腸の粘膜も アルコールによって荒らされ 下痢が起こったりします。

肝臓への影響は ブドウ糖の合成を妨げるため 多量の飲酒は低血糖を引き起こします。 
肝臓内のビタミンAや副腎内のビタミンCを追い出してしまうために これらのビタミン不足を招くと言われます。

血液中に入った アルコールは中枢神経を麻痺させるので「お酒を飲むと開放感が得られる」と言われるのです。

理性をつかさどる 大脳新皮質の働きが抑えられるために起こります。

そのほか アルコールは皮膚の血管を拡張したり 抗利尿ホルモンの働きを抑えて頻尿を促します。

アルコール摂取がもとになる病気で もっともよく知られているのは肝臓障害です。
来る日も来る日も飲み続けると 肝臓は休む暇がなく働き続けなければなりません。
これでは 肝臓が病気になってもしかたありません。
肝臓は回復力の大きい臓器なので 毎日飲まなければ気の済まない人は 量を控えたり せめて一週間に2日は「休肝日」を儲けて肝臓を労ってやる必要があります。

また 肝臓ばかりでなく 酒によっておこる健康障害は 食道から胃・腸・膵臓・心臓・脳にいたるまで全身に及びます。

加えて 糖尿病や高血圧の人は お酒の飲みすぎによって症状が悪化することもがあり 気をつける必要があります。

しかし 健康な状態での 適度な飲酒は 心を開放的にしストレスをなくしますし 体内の善玉コレステロールを増やし コレステロールや血糖値を低下させ 血管拡張作用を促し 一時血圧も低下させます。

でも 飲み過ぎると これが逆の働きとなり 生活習慣病を促進させてしまいます。

飲む人は 適度で抑えることが 健康には良い条件です。

適量とは アルコールで25mlくらい ビール大瓶一本・日本酒一合・ウィスキーダブル一杯くらいと考えることが望ましく 通常 肝臓が一晩で分解できるアルコールの限度を考えても 適量の限度は この倍量までとします。


日本酒一合と同じアルコール量

日本酒(16%) 一合(180ml)
ビール(5%) 大瓶1本
ウィスキー(43%) ダブルコップ一杯
ブランデー(40%) 72ml
ワイン(14%) 260ml
焼酎(20%) 82ml
シャンパン(13%) 220ml
ウォッカ(50%) 58ml
ジン(47%) 61ml



栄養的な成分と一緒に摂るおつまみ・・
 
アルコールは 1g中に7kcalのエネルギーを持ちます。期待できる他の栄養素は どのお酒でも せいぜいごく僅かしか含まれていません。 

最終的に 炭酸ガスと水になって体外へ出ていきますが ただちに熱として 発散される部分が多く これだけで太るということにはなりませんが ビールでも 大瓶1本で 御飯一膳程度の熱量となるので 摂りすぎは カロリー過剰になることは間違いありません。

栄養素を補う意味でも 飲むときには 他の食品との組み合わせも必要です。

飲食時には 良質の蛋白質・ビタミンをたっぷり含んだつまみを摂りたいものです。

蛋白質が必要な理由は 肝臓でアルコールが処理される際に必要な酵素のひとつのADHは蛋白質が不足するとこの酵素が足りなくなり 肝臓が正常に動かなくなるからです。 
チーズや 脂肪の少ない肉・魚介類・豆腐などをつまみにしながら飲むことが良いでしょう。

また アルコールを処理する肝臓の働きを高めるためには ビタミンB類やCが必要です。
野菜・果物も 一緒に摂るようにしたいものです。 

果物を摂ると二日酔いが防げると言われますが 果物の果糖は アルコールの分解を速める働きがあるので アルコールの席に果物があれば食べるようにしたほうが良いでしょう。

また レモンなどは 二日酔いで酸性になって疲れている体を元気づけてくれます。



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